第6回脳科学若手の会合宿
2014.03.30
2014年3月29日(土)~30日(日),ホテルウィングインターナショナル相模原(神奈川県相模原市)にて,第6回脳科学若手の会合宿を開催いたします。講師の先生方をお招きしての講演会とワークショップ,参加者の皆様によるポスターセッションと,盛りだくさんの内容です。皆様のご参加をお待ちしております!
本合宿は,2014年度日本神経回路学会時限研究会に採択され日本神経回路学会の助成のもと開催されます。
企業協賛: | 小原医科産業株式会社 |
---|---|
アルファメッドサイエンティフィック株式会社 |
日時: | 2014年3月29日(土)~30日(日) 12:30現地集合 |
---|---|
場所: | ホテルウィングインターナショナル相模原(神奈川県相模原市) |
(JR相模線上溝駅より徒歩6分,上溝駅までは新宿より電車で約1時間) | |
定員: | 40名(応募者多数の場合は抽選となります。) |
参加費: | 9,000円(予定。宿泊費,食費,懇親会費,参加費含む。) |
※会場までの往復交通費,一日目の昼食は各自でご準備ください。 | |
申込方法: | 締め切らせていただきました。多数のご応募,大変ありがとうございました。 |
締め切り: | 2014年2月21日(金) |
講演会
- 講師:
- 村山 正宜 先生
- 独立行政法人 理化学研究所 脳科学総合研究センター 行動神経生理学研究チーム チームリーダー
- 演題:
- トップダウン回路による知覚制御
感覚刺激の知覚は、皮膚などの感覚器からの求心性入力だけに依存していません。知覚は、脳の高次領域からのフィードバック入力にも依存していると考えられています。この仮説は主に解剖学的な研究(そして人の主観)から提唱されてきたものであり、詳細な神経メカニズムは不明でした。そこで我々はこの謎を解くために、生きたマウスを用いて解剖学的神経回路の探索、2光子イメージング、マルチユニット記録、パッチクランプ記録、新皮質膜電位イメージングや、動物の行動課題時におけるオプトジェネティクス法を用いた神経活動の調節を行いました。そして高次運動野が感覚刺激の知覚に重要な役割を果たしていることを見出しました。本発表では、体性感覚の知覚に関わる神経活動を、単一神経細胞レベル、回路レベルで詳細に観察し、これをオプトジェネティクス法でコントロールした研究結果を報告いたします。
ワークショップ
- 講師:
- 高橋 英彦 先生
- 京都大学大学院医学研究科 脳病態生理学講座 精神医学教室 准教授
- 題名:
- ドーパミンの基礎的知見から統合失調症の症状を考えてみよう
2013年から精神疾患はがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4大疾病に加えられた。精神疾患のなかでも、統合失調症は中核的な疾患である。およそ100人に一人発症し、幻覚や妄想などの症状を呈して思春期に発症することが多い。幻覚は対象無き知覚、妄想は内容が不合理で、かつ訂正不能と定義される。統合失調症の原因はいまだによく分かっていないが、幻覚や妄想の治療に脳内のドーパミン神経伝達を阻害するとそれらの症状は改善し、覚せい剤などのドーパミンを放出させる薬物は幻覚や妄想を誘発することから、ドーパミンが関与していることは間違いない。ドーパミンの機能に関する基礎的な知見は、動物実験などを通して明らかになってきているが、なぜ、ドーパミンを阻害すると幻覚や妄想に有効なのかほとんどわかっていない。統合失調症の症状、認知心理学的研究の知見、ドーパミンの基礎的な機能などを提示し、統合失調症の病態に関する仮説、その検討方法を議論していただきたい。
(過去の合宿のワークショップの様子)
ポスターセッション
参加者間でお互いの研究内容を紹介します。ポスターは学会などで使用されたポスターをそのままお持ちいただいても構いません。様々な研究に触れるとともに,交流を深めていきましょう。
(過去の合宿のポスターセッションの様子)
参加についてのQ&A
- Q1. 学部生ですが,参加できますか?
- A1. 是非ご参加下さい。過去の合宿でも学部生のみなさんが参加されています。
- Q2. ポスター発表は必須ですか?
- A2. 必須ではありませんが,異分野の研究者と交流する良い機会ですので,学会発表などで使用したポスターをお持ちの方は、奮ってご参加いただけると幸いです。
- 応募いただいた方には3月上旬に抽選結果を連絡いたします。
その他,ご意見・疑問点などのある方は,こちらまでご連絡ください。
みなさまのご参加をお待ちしております。
脳科学若手の会 合宿スタッフ一同