来る7月30日(木)、第38回日本神経科学大会3日目に、ランチタイムミニシンポジウムを開催する運びとなりましたので、お知らせ致します。

本年は、『応用脳科学へのキャリアパス −アカデミアと社会をつなぐ未来像−』をテーマに、京都大学の辻本悟史准教授と株式会社サイフューズの口石幸治社長にご講演いただきます。アカデミア出身と企業出身という全く出自の異なる2名のご講演者に、神経科学の応用に現場で携わった実体験をもとに、今後の神経科学の展開や応用、応用分野でのキャリアといった若手に向けたメッセージなどをお話いただく予定です。

皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

日時:2015年7月30日(木)12:00-13:00
場所:第38回日本神経科学大会 神戸国際会議場5階 第7会場(504+505)
学会中のシンポジウムとして行われるため、学会への参加が必要です。
ミニシンポジウムとしての開催のため、お弁当・軽食はお出しできません。ご了承ください。
言語:日本語
概要:現代の神経科学は、工学、経済学、心理学など様々な分野と融合しながら、新たな 学問的・社会的展開を見せています。こうした融合領域は、ニューロエンジニアリングのような比較的長い歴史をもつものから、ニューロマーケティングのような近年注目を浴びはじめたものまで多岐にわたり、若手にとってキャリアの選択肢は確実に広まりつつあると言えます。本企画は、神経科学内外を結ぶ研究や活動を精力的に実践なさっている先生方に、今後の神経科学の展開や応用、若手に向けたメッセージなどをお話いただきます。

ご講演者略歴

講師:
辻本 悟史
(京都大学大学院情報学研究科准教授)

辻本先生はサルの神経生理学をご専門にキャリアを築かれた後、ニールセン・ニューロフォーカスでの前職において、ニューロマーケティングの現場に携わられました。同社は、脳波計測と視線追跡を組み合わせ、神経科学を応用したマーケティングリサーチとコンサルティングを幅広く展開しています。本講演では、ニューロマーケティングの背景にある考え方や実際のコンサルティング事例などをご紹介いただいたくと同時に、今後この分野へ参入しようとする若手研究者や学生にとって必要なスキル、業界が求める人材像とはどういったものか、ご講演いただく予定です。

講師:
口石 幸治
(株式会社サイフューズ代表取締役社長)

口石氏は、パナソニックのエンジニアご出身で、特許事務所、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、3Dバイオプリンターを用いた再生医療用の3次元移植用組織の作製サービスを手がける株式会社サイフューズを起業されました。同社では再生医療分野で様々な事業を展開していますが、神経科学分野では、脊損再生用の3D神経組織の再生に取り組んでおられます。本講演では、再生医療分野におけるビジネスの現状や脊髄再生用立体組織の技術や開発過程についてご紹介いただくと同時に、企業家としての視点から、神経科学分野の学生や若手研究者に対して求める研究や人材像についてもご議論いただく予定です。

共催:
脳科学若手の会
世話人:
村井 祐基(東京大学大学院 総合文化研究科)
杉浦 綾香(東京大学大学院 総合文化研究科)
お問い合わせ:
info@brainsci.jp