2011年8月26日(金)、第3回脳科学若手の会東北部会若手フォーラム/第36回東北大学脳科学GCOE若手フォーラムが開催されました。今回のフォーラムは、近年の神経科学のトレンドであるオプトジェネティクスに着目しました。この分野をより深く紹介することを目的とし、「基礎編」、「応用編」、「グループワーク」の3部構成で開催いたしました。

基礎編では、「オプトジェネティクスで照らし出す脳の働き」の演題のもと、東北大学 生命科学研究科 脳機能解析(八尾寛研究室)の酒井誠一郎氏に講演を行っていただきました。本講演はオプトジェネティクスに馴染みのない方を対象に、オプトジェネティクスとは何か?オプトジェネティクスを用いることで何が可能になるのか?といった基礎的な内容から、オプトジェネティクス研究の潮流や、今後の課題などをお話しいただきました。アンケートにも、『講演は非常にわかりやすく、オプトジェネティクスの有用性が伝わった』とのご意見を多数いただきました。

応用編では、「オプトジェネティクスを用いた研究事例紹介~光で逃避行動を引き起こす!!~」と題しまして、同脳機能解析分野の梅田桂子氏に講演を行っていただきました。梅田氏は光受容体・チャネルロドプシンを発現させたトランスジェニックゼブラを作成し、それを用いて研究を行っています。今回はオプトジェネティクスを用いた研究で苦労する点など、学会等ではあまり聞けない話もしていただけました。また会場からは『機会があればオプトジェネティクスを用いてみたい』というご意見を多数いただきました。

今回のグループワークは、「共同研究をするには?」をテーマに行いました。本フォーラムで特集しているオプトジェネティクスに関する共同研究を行っている研究者の方をお招きし、共同研究にいたった経緯などをお話していただきました。それぞれの研究での課題や現在取り組んでいる内容について活発な議論が行われ、とても有意義なグループワークになったと思います。