2011年6月24日(金),東北大学星陵キャンパスにて,第1回脳科学若手の会東北部会若手フォーラムが開催されました。今回のフォーラムは東北大学脳科学グローバルCOEとの共催で行われました。今回のフォーラムには50名前後もの参加がありました。

フォーラムでは,第一部として「初心者のための電気生理〜感覚情報処理を例に〜」という演題のもと,東北大学加齢医学研究所脳機能開発研究分野の小川剛史先生にご講演いただきました。電気生理にあまり詳しくない人でも理解しやすいように,基礎的な話を交えながらも,特に細胞外電位計測についてお話いただきました。電気生理の可能性,応用性を感じることができる内容で,これをきっかけに,新しい研究のアイディアが生まれることが期待できるようなご講演でした。

また,第二部としては「英文CV(Curriculum Vitae:履歴書)を求められたら」という演題のもと,東北大学脳科学グローバルCOE特任准教授の長神風二先生にご講演いただきました。研究職にアプライする時はもちろんのこと,国際学会における旅費の援助を申請する時など,研究者として生きて行くうえで,英文CVを求められる機会はたくさんあります。本講演では,これまで多くのCVを審査してこられた長神先生から,CVにはどのような情報を書くと良いのかについて,実例を交えながら,お話いただきました。CVには決まったフォーマットというものはなく,自分がアピールできることを自由に書いて良いそうです。研究成果をアピールするのはもちろんですが,学部学生のような研究成果のない人でも,行える実験手法について詳細に記入している例もあり,遠慮無くアピールできることは積極的に記入したほうが良いというお話でした。その一方で,生年月日,性別,出身高校などは必ずしも必要な情報ではないそうで,日本の履歴書との違いも知ることができました。また,即座に提出に応じられるように,英文CVを予め準備しておき,3カ月毎くらいに更新することを長神先生は勧めていました。CVの書き方についてのノウハウを聞くことのできる機会は決して多くないことからも,参加者にとって大変勉強になるご講演でした。

また,フォーラムの最後では,第三部としてグループワークを行いました。今回のグループワークでは,お互いの研究テーマ・実験手法などについてディスカッションを行いました。脳科学研究の多様な視点を培う上でとても有意義なグループワークになったと思います。

フォーラム終了後には若手親睦会が開催されました。50名前後の多数の参加があった今回の親睦会は,大いに賑やかな会となりました。東北大学脳科学グローバルCOEからの参加もあった今回の親睦会は,分野・所属を超えた人と人との繋がりを作るまたとない機会になったものと思います。