この度は「グリアから迫る脳」と題し、第12回脳科学若手の会・関西部会セミナーを開催します。

近年、神経細胞だけでなく、グリア細胞も記憶や脳疾患に関与しているという知見が発表され、ますますグリア細胞の研究は盛んになっています。今回のセミナーでは、グリア細胞を研究されている若手研究者の方をお招きし、グリア細胞の研究の面白さについてお話を伺います。興味、関心がある方ならどなたでもお気軽にご参加ください。 セミナー終了後には講師の先生もお招きし、Zoomのブレイクアウトルーム機能を用いた懇親会を予定しています。途中入退室は自由となっておりますので、こちらもぜひご参加ください。

 

【講師】
長井 淳先生(理化学研究所 脳神経科学研究センター グリア-神経回路動態研究チーム)

【演題】
「記憶・役割・会話がこの世界をつくる」

【要旨】
グリア細胞は、約5億年前の古生代、中枢神経系の誕生と共に産声を上げたとされます。一半世紀前の発見当初に“糊付け細胞“と揶揄されたグリア細胞は、その名にそぐわない動的なふるまいを見せ、神経回路と相互作用することがわかってきました。しかし、いつ・どこで・どのようにグリアが神経回路を制御するかについては、未解明な点が残されています。  今回のトークでは、学部生(発生生物学)、大学院生(再生生物学)から海外ポスドク(アストロサイト生理学)を経て、理研でのラボを持たせてもらえるまでをnarrativeにお話しいたします。なぜニューロンではなくグリア(の一種であるアストロサイト)に興味を持ったのか、留学先の選び方、帰国の仕方、そしてラボ主宰者としてのこれからについてオープンマインドにお話しします。  紹介する研究として、マウスモデルとシステムニューロサイエンスのツールを利活用し、アストロサイトの病態生理的役割の一端を分子・細胞・回路・行動レベルで明かしたポスドク研究を中心に概説いたします。また、課題山積のグリア業界についても言及します。

Reference:
Nagai et al., Neuron (NeuroResources) 109(14):2256-2274. (2021)
1Nagai, 1Yu et al., Neuron (Review) 109(4):576-596. (2021).
1Yu, 1Nagai et al., Neuron (Article) 108(6):1146-1162. (2020).
1Yu, 1Nagai and Khakh, Nature Reviews Neuroscience 21,121-138. (2020)
Nagai et al., Cell (Article) 177(5), 1280-92. (2019)

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【イベント名】
第12回 脳科学若手の会 関西部会セミナー「グリアから迫る脳」
【日時】
11月13日(土)
【会場】
講演、懇親会:Zoomを用いたオンライン開催
【参加費】
無料
【プログラム(予定)】
13:30 – 13:50 開場・オンライン接続チェック
13:50 – 14:00 代表挨拶・イベント趣旨説明(講師紹介含む)
14:00 – 15:00 講演
15:00 – 15:30 質疑応答
15:30 – 15:35 閉会
16:00 – 18:00 Zoomブレイクアウトルームを用いたバーチャル懇親会(任意参加)
【参加申込】
以下のGoogleフォームから事前登録をお願い致します。(締切:2021年11月11日(木)23:59)。
https://bit.ly/3pm51WZ

※イベント準備の都合上、参加予定の方はお早めに登録いただけますと幸いです。
※フォーム送信後に確認メールが返信されます。しばらくしても返信がない場合、お手数ですがメールアドレスをご確認の上再度ご登録をお願い致します。

 

質問等、お問い合わせは以下のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。

脳科学若手の会・関西部会: nowakate.kan@gmail.com

第12回関西部会セミナー_ポスター_グリア