脳科学若手の会ではこのたび、2021年9月11日(土)に第24回談話会を開催します。今回は「Microglia」と題し、小山 隆太 先生 (東京大学 大学院薬学系研究科 / JST さきがけ)、増田 隆博 先生(九州大学大学院薬学研究院薬理学分野 准教授)をお招きし、ご講演いただきます。また、談話会後半には「研究とプライベートの両立」に関する対談も企画しております。現在、Webフォーム上で参加を受け付けております(参加登録締め切り:2021年9月3日(金))。皆様奮ってご参加ください!

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主催:脳科学若手の会

日時:2021年9月11日(土)13:00~16:00

ツール:Zoom(参加登録者にミーティングURLを後日お送りいたします)

対象:脳科学を専攻する、または興味のある学部生、大学院生(修士・博士)、ポスドク、助教、その他

参加費:無料

申込方法:こちらのWebフォームに必要事項をご記入ください

申込〆切:2021年9月3日(金)

皆様のご参加をお待ちしております。

*イベント準備の都合上、参加予定の方はお早めに登録いただけますと幸いです。

*人数上限に達しましたら申込を終了させていただきます。予めご了承ください。

質問等、お問い合わせは以下のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。

脳科学若手の会:event[at]brainsci.jp

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【講師1】小山 隆太 先生 (東京大学 大学院薬学系研究科 / JST さきがけ)

【講演題目】マイクログリアが持つ情報の読み出し

【要旨】 皆さんは今、目を瞑れば瞼の裏に細胞の残像が見えるでしょうか?見えなければ、私の講演など聞いていないで実験室に戻った方が良いでしょう。圧倒的に実験が足りません。私は瞼の裏にありありとGFP陽性マイクログリアのramified processが見えます。
 今回は若手の会の皆さんの前で講演するという貴重な機会を頂きました。そして、講演内容として「研究生活とプライベートの両立はどうしているのか」についても話してほしい、との要望を頂きました。これに関しては上述の通りです。細胞のことを考えない時間はありません。何故かを考えたことはありませんでしたが、多分、その行為を純粋に楽しんでいるからです。
 さて、私に限らず、研究に没頭している研究者は似たような生活ではないでしょうか。この講演では、そのような研究者の一研究例として、現時点で私が最も興味を持っている脳細胞であるマイクログリアについて紹介します。私はポスドクになるまでこの細胞に特に興味を持っていませんでした。しかし、「マイクログリアがシナプスを貪食する」、という発見や、「主に外胚葉由来の細胞で構成されている脳という世界において、中胚葉由来の細胞である」、という知見に出会い、俄然この細胞を意識するようになりました。今ではマイクログリアは私の主要テーマとなっています。特に、マイクログリアが持つ情報を読み出すことに力を入れています。本講演では、私のこれまでの研究内容を紹介しながら、研究生活における小噺も交え、何か皆さんの研究生活にとって役に立つきっかけ作りをお手伝いできればと思います。

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【講師2】増田 隆博 先生 (九州大学大学院薬学研究院薬理学分野 准教授)

【講演題目】ミクログリアという小さな細胞の多彩な能力

【要旨】 脳や脊髄といった中枢神経系組織は、神経細胞に加え、グリア細胞や血管系細胞などの間質性細胞によって構成されており、非常に複雑かつ華麗に全身機能を制御しています。全身ほぼすべての組織・臓器には常在性の免疫細胞が存在しており、正常な機能発現をサポートしているわけですが、脳内においてその中心的役割を担っているのがミクログリア細胞です。ミクログリアは、脳が形成される胎生早期から動員され、正常脳形成から機能維持、病態発症に至るまで様々な役割を担っていると考えられています。今回の講演では、そうしたミクログリア細胞の 日常 、“”および機能的多様性を可能にするメカニズムについて紹介したいと思います。

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【対談企画】「研究とプライベートの両立について」