この度、脳科学若手の会・関西部会では、関西医科大学の栗川知己先生をお招きし、以下の要領でセミナーを開催する運びとなりました。
行動によって得られる報酬の不確実性が高い状況において、意思決定は個体により大きく異なります。その個体差を生み出す脳内機構についてご講演して頂きます。

栗川先生にはご自身の研究について、研究に触れたばかりの方や専門外の方にもわかりやすく説明して頂く予定です。キャリアを積まれている栗川先生はどのように研究テーマを選び、またどこに面白さと新しさを感じているのでしょうか。ご講演を通して、最前線で活動されている研究者の方からなかなか聞くことのできない、生の声を聞く機会にできたらと存じます。

また、ご講演後は新年度交流会を兼ねて石橋駅付近で懇親会を予定しております。懇親会のみの参加でも構いませんので、ぜひご参加いただき交流を深めていただけたら幸いです。

【日時】
6月15日(土) 15:00~17:00(ご講演)
                      18:00~          (懇親会・兼 新年度交流会)

【場所】
大阪大学豊中キャンパス 健康体育研究棟 2Fセミナー室
https://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/toyonaka/toyonaka.html
※豊中キャンパスマップ86番の健康体育研究棟(石橋駅から徒歩約15分)になります

 

【プログラム予定】
15:00-16:30 栗川知己 先生(関西医科大学 物理学教室 助教)
16:30-17:00 質疑応答
18:00-             懇親会(石橋駅周辺)

 

【タイトル】
力学系的な性質からみる個体差

 

【要旨】
近年、観測技術の向上によりニューロン活動の多点でのライブイメージングが可能になってきた。それに伴い、少数のニューロンしか測定できない条件では試行平均することで失われていた情報が個体レベルの挙動にとって重要なことがわかってきた。すなわち多次元空間上の軌道として神経活動の挙動を表現することで初めてわかる性質によって、個体レベルの性質(例えば意思決定のばらつきなど)がかなり説明がつくのである。
今回の研究(Kurikawa et al,2018,Nat neuro)では、我々は個体レベルの性質として、ラットの聴覚連合課題の意思決定のばらつきに着目した。そして軌道の性質としては外部からの摂動に対する応答能に着目した。両者の関係をまずモデル構築することで理論的に確認したのちに、実験的にその関係を検証した。その結果応答能の大きさと意思決定のばらつきが相関することを見出した。本講演では、上述の背景をもうすこし詳しく解説したのち、本研究の話、その意義をお話ししたいと考えている

発表論文:
Neuronal stability in medial frontal cortex sets individual variability in decision-making, https://doi.org/10.1038/s41593-018-0263-5

プレスリリース:
意思決定の脳内機構と個体差-神経活動の外的擾乱に対する感受性が行動選択の個性を決める-(理化学研究所)

【参加費】
講演会:無料
懇親会:3500円
(脳科学若手の会 新年度交流会も兼ねていますので懇親会のみの参加も可能です。)

【参加申込】
以下のフォームからお願い致します.
https://forms.gle/1KcEXXMMQzcA3We58

締切:6月12日(水)

※懇親会の準備の都合上、参加予定の方はお早めにお申込み頂けますと大変ありがたく存じます。
※フォーム送信後に確認メールが返信されます。しばらくしても返信がない場合、お手数ですがメールアドレスをご確認の上再度ご登録をお願い致します。
※当日のお店・集合場所等、詳細は決定次第改めてご連絡させて頂きます。
セミナーポスターPDF

第7回関西部会セミナーポスター3