脳科学若手の会沖縄支部は,「脳科学・理論と実験のチャンプル~」と題したシンポジウムを第21回神経回路学会全国大会のサテライトシンポジウムとして,12月14・15日の2日間にわたる日程で行いました。両日共に60名を超える参加者が集まり大変盛況で迎えることが出来ました。シンポジウムでは,初日にはPeter Dayan先生,2日目にはJeff Wickens先生,川人光男先生,研究人生を研究動機や研究哲学を交えてお話をするとに,研究者を志す若手へ貴重なアドバイスやメッセージを送っていただきました。また講演の中では,参加した若手の研究者と熱いディスカッションする場面も度々見られました。懇親会では,国内外の学生が親睦を深めあい,参加者にとって大変意義深いシンポジウムとなったことと思います。
2011年9月30日(金)、第4回脳科学若手の会東北部会若手フォーラム/第37回東北大学脳科学GCOE若手フォーラムが開催されました。今回のフォーラムは、研究交流のより一層の推進を目的とした「研究室、研究手法の紹介」と、「ラボノートの作成・活用術と著作権」の2部構成で開催いたしました。
前半の「研究室、研究手法の紹介」、1人目の東北大学高次機能障害学分野GCOE助教授 林敦子先生からは「臨床研究、機能画像研究とその研究手法」というテーマでご講演頂きました(図1)。神経疾患あるいは脳損傷による記憶、言語などの心理過程の障害を診療および研究の対象とし、症状の把握、その土台にある大脳の働きを究め、障害治療を進めることを目標としています。アルツハイマー病など各々の神経疾患に伴う高次機能障害に対し、統計学的アプローチを用いた研究、また、健常者の脳の機能に対し、fMRIなどの機器を用いた非浸襲的研究についてご講演頂きました。
2人目、東北大学膜輸送機構解析分野 森靖典助先生からは「海馬ニューロンの分散培養法について」というテーマでご講演頂きました(図2)。細胞生物学の分野の話題から始まり、神経細胞の基礎的な説明、また実際にどのような手法を用いて研究が行われているのかをご説明頂きました。話題の中には、分散培養の利点や欠点、また実際の様子を動画でご説明頂き、小胞の輸送の仕組み(メカニズム)、樹状突起特異的な輸送メカニズムの解明に向けて分かりやすくご講演頂きました。
3人目、東北大学分子生物学分野博士2年 佐藤佳亮先生には「遺伝子工学的手法を通して知る遺伝子機能 ―オキシトシン受容体を例に―」というテーマでご講演頂きました(図3)。遺伝子変換マウスを主に使用し、分子生物学的手法をメインにしながら、様々な機能を担うオキシトシンがどの様な脳内での活動をしているのかについて詳しくご説明頂きました。自作の遺伝子変異マウスを作ることで、独自性の高い解析を行うことが可能であり、また研究の具体例として、胎児期のオキシトシン暴露が成獣の行動に及ぼす影響、OXTRレスキュー(母性行動)についてご講演頂きました。
後半の「ラボノートの作成・活用術と著作権」では、東北大学 産学連携推進本部 知的財産部長 特任教授 塩谷克彦先生にご講演頂きました(図4)。ラボノートの起源に始まり、目的と役割、証明力を維持するために求められること、ラボノートに求められる条件について、ノーベル賞・田中氏を具体例に詳しくご説明頂きました。また、著作権については、著作者の権利、著作権の制限、利用許諾方法などについてご講演頂きました。複写などが学校、教育機関なら何でも認められるのか、他者の論文等を引用する場合など、今一度考える貴重な時間を共有することができました。
2011年10月8日,京都大学文学部第1講義室において第二回脳科学若手の会関西部会セミナーを開催しました。
今回のセミナーでは,「関西で活躍する若手研究者たち」と題して,分子・発生サイドから理化学研究所・発生再生センターの永楽元次先生と,システム神経科学サイドから京都大学大学院情報学研究科の鹿内学先生にご講演頂きました。
マウス胚性幹細胞から眼杯を形成するという,細胞レベルのミクロな永楽先生のご研究から,fMRIをもちいて脳内ネットワークを探る鹿内さんのマクロなご研究まで,スケールが大きく異なる「脳科学」の幅広い射程を実感するセミナーでした。またこのように広い分野を内包する脳科学において,これからどのように研究領域間の交流を持ってゆけばいいのか,示唆に富む機会になったのでは無いかと思います。「専門と違って,日ごろあまり触れない研究領域を知るよい機会になった」との声も聞かれました。
セミナーには様々な分野から29名にご参加いただき,その後の懇親会にも16名参加いただいて交流を深めることができました。
2011年9月23日(金)、仙台にて東北部会の第2回若手親睦会を開催しました。
今回は東北大学生命科学研究科脳機能解析分野の若手が主催するオプトジェネティクス講習会と連携し、講習に参加された東北圏外の若手にも多数お越しいただきました。東北勢と合わせて一次会36名、二次会23名と多くの皆様からご参加をいただき大いに賑やかな会となりました。多様なバックグラウンドを持った若手同士で、研究の話から身の回りの話まで気軽に語り合うことのできた本会は、分野・所属を超えた人と人との繋がりを作るとてもよい機会になったものと思います。
2011年8月26日(金)、第3回脳科学若手の会東北部会若手フォーラム/第36回東北大学脳科学GCOE若手フォーラムが開催されました。今回のフォーラムは、近年の神経科学のトレンドであるオプトジェネティクスに着目しました。この分野をより深く紹介することを目的とし、「基礎編」、「応用編」、「グループワーク」の3部構成で開催いたしました。
基礎編では、「オプトジェネティクスで照らし出す脳の働き」の演題のもと、東北大学 生命科学研究科 脳機能解析(八尾寛研究室)の酒井誠一郎氏に講演を行っていただきました。本講演はオプトジェネティクスに馴染みのない方を対象に、オプトジェネティクスとは何か?オプトジェネティクスを用いることで何が可能になるのか?といった基礎的な内容から、オプトジェネティクス研究の潮流や、今後の課題などをお話しいただきました。アンケートにも、『講演は非常にわかりやすく、オプトジェネティクスの有用性が伝わった』とのご意見を多数いただきました。
応用編では、「オプトジェネティクスを用いた研究事例紹介~光で逃避行動を引き起こす!!~」と題しまして、同脳機能解析分野の梅田桂子氏に講演を行っていただきました。梅田氏は光受容体・チャネルロドプシンを発現させたトランスジェニックゼブラを作成し、それを用いて研究を行っています。今回はオプトジェネティクスを用いた研究で苦労する点など、学会等ではあまり聞けない話もしていただけました。また会場からは『機会があればオプトジェネティクスを用いてみたい』というご意見を多数いただきました。
今回のグループワークは、「共同研究をするには?」をテーマに行いました。本フォーラムで特集しているオプトジェネティクスに関する共同研究を行っている研究者の方をお招きし、共同研究にいたった経緯などをお話していただきました。それぞれの研究での課題や現在取り組んでいる内容について活発な議論が行われ、とても有意義なグループワークになったと思います。
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